がん治療とメシマコブ

メシマコブの特許に関する説明(2)

 

免疫活性多糖類物質の製造方法

 

【0010】
従って、本発明は以下のように要約される。
(1)免疫増強活性多糖類物質を生産し、ミトコンドリアDNAの大きさが61kbであることを特徴とするペリヌス・リンテウス・ユー(Phellinus linteusYoo) KCTC 0399BP菌株。
(2)ペリヌス属菌株の培養菌糸体又は子実体から抽出・精製して得られた免疫増強活性多糖類物質。

 

【0011】
(3)前記天然物質がマンノース、ガラクトース及びグルコースで構成されることを特徴とする上記(2)記載の多糖類物質。
(4)ペリヌス菌株をグルコース、酵母抽出物およびペプトンを含む培地で培養して菌糸体又は子実体を得る工程、該菌糸体または子実体を熱水で抽出する工 程、エタノールで沈澱して沈殿物を得る工程、該沈殿物を水に懸濁し、透析膜で透析して免疫増強活性分画を得る工程、DEAEセルロースクロマトグラフィー 等のアニオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィーを順次に行って免疫活性多糖類物質を分離精製する工程を含む、免疫活性多糖類物質の製造 方法。

 

【0012】
(5)ペリヌス属菌糸体又は子実体から得られた多糖類物質又はその誘導体を有効成分として含む抗癌免疫増強活性医薬組成物。
(6)上記(2)または(3)記載の多糖類物質の、抗癌免疫治療剤としての使用。
(7)上記(2)または(3)記載の多糖類物質の、癌、AIDS等の免疫関連疾患治療剤としての使用。

 

【0013】
【発明の実施の形態】

 

本発明の新規の菌株、多糖類物質とその製法,医薬組成物についてさらに詳細に説明する。新規菌株ペリヌス・リンテウス・ユー菌株 KCTC 0399BPを含むペリヌス属(Phellinus)菌株の13種をポテトデキストロースアガー(Potato dextrose agar:PDA)培地でそれぞれ培養する。培養されたそれぞれの菌糸体から全DNAをSDS-フェノール法で分離する。ミトコンドリアDNAは株間の近 縁性を分析するのに有用である。前記分離された全体DNAからミトコンドリアDNAを分離する段階;前記分離されたミトコンドリアDNAを制限酵素で消化 し、この制限酵素消化されたDNAをアガロースゲル(Agarose gel)電気泳動にかけて各断片に分離する。前記電気泳動結果に従って距離移動を調べて制限酵素断片類似度(F値)を求めた後、この値を利用して塩基位置 当り塩基置換度(P値)を求めて実験に用いた菌株の近縁関係を分析及び調査する。前記調査により本発明の新規の菌株ペリヌス・リンテウス・ユー菌株 KCTC 0399BPが見出されたが、その子実体に対する微生物学的特性を調査して、この菌株の増殖に役立てる。本発明の新規の菌株を培養して,治療に有効である と考えられる多糖類物質を抽出(特に,熱水抽出)・精製する。精製物が多糖類であることは、フェノール‐硫酸法、Folin‐フェノール法によって分析さ れる。免疫増強活性多糖類物質の構成単糖類成分を分析し、また免疫増強活性多糖類物質の構造的特徴をNMR法で調査する。

 

【0014】
前記抽出・精製した多糖類物質を動物に投与後,リンパ球数をカウントしおよびリンパ球の増殖を測定することによって免疫増強活性を測定する。前記ペリヌス・リンテウス・ユー菌株KCTC 0399BPと同様に他のペリヌス属菌株を培養、菌糸体抽出、物質単離した後、免疫増強活性、抗癌免疫活性を測定する。ペリヌス属菌株子実体から多糖類物質を得て、免疫増強活性、抗癌免疫活性を測定する。

 

【0015】
多糖類物質の抗癌活性をアッセイするためには、マウス由来皮膚癌細胞をマウスに移植し、次いで免疫増強活性多糖類物質を投与した後、マウスの生存率を調べ る。また、アドリアマイシン等の抗癌剤を多糖類物質と共に投与した後、生存率を調べてそれぞれの抗癌活性を調べる。ヒト由来癌細胞をヌードマウスに移植 し、多糖類物質及びアドリアマイシンを単独かまたは組合せて投与して抗癌効果を調べる。マウス由来皮膚癌細胞をマウスの尾静脈に移植し、次いで免疫増強活 性多糖類物質およびアドリアマイシンを投与して癌転移抑制効果を調べる。マウス皮膚癌細胞とヒト肺癌細胞を多糖類物質とアドリアマイシンで単独かまたは組 合せて処理した後、スルフォローダミンB(Sulforhodamin B)法で生存するマウス皮膚癌細胞を測定して癌細胞に対する細胞毒性を測定する。

 

【0016】
本発明 に用いたペリヌス・リンテウス・ユー菌株は、本発明者らにより微生物国際寄託機関である韓国科学技術研究院生命工学研究所遺伝資源センターに1997年 11月17日付で寄託番号KCTC 0399BPとして寄託された菌株である。この菌株及び他のペリヌス属菌株の免疫増強活性測定は、Bリンパ球の場合、生命工学研究所遺伝資源センター実験 動物研究室から分譲受けたB6C3Fマウスから摘出した脾臓の細胞(splenocyte)を各試料と陽性対照のLPS (lipopolysaccharide)で処理して2日間免疫化した後、形成された抗体を分光光度法により測定して活性の指標とした。Tリンパ球の増殖 に対する多糖類物質の作用は混合リンパ球応答法で測定した。リンパ球の増殖効果は、細胞内の核DNA合成程度を同位元素(トリチウム)で置換したチミジン (3H‐ Thymidine)を用いて測定して活性の指標とした。

 

【0017】
以下、本発明の具体的な構成と作用を実施例を挙げて説明するが、本発明の権利範囲は下記実施例にのみ制限されるのではない。

 

【0018】
【実施例】

 

実施例1:ペリヌス菌株培養供試菌株は、表1に示した多様なペリヌス属菌株であって、これらをそれぞれポテトデキストロースアガー(potato dextrose agar:PDA)培地で28℃に維持しながら5〜12日間培養した後、450mlのPDブロス(broth)に接種して、28℃、120rpmの条件で12日間振盪培養した。
【0019】
【表1】
 省略